地域・環境への取り組み

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拝島大師は多摩川川口から約四〇キロメートルの地点、海抜百数十メートルの位置にあります。
多摩川左岸の崖線は激しい流れで段丘が幾重にも重なります。
かつては一帯豊かな樹木が生い茂っていましたが、多くが伐採されました。
その中で拝島大師は古来の樹木を守り育て、境内には二〇メートルを超える欅、榎、楡、黒松、さらに銀杏が数多く残り、貴重な緑の自然遺産となっています。また境内には豊かな水量を誇る湧水があり、緑と水の良好な環境を保っています。

境内の動植物

豊かな自然環境には多くの動植物が棲息成長しています。
これらは拝島大師広報誌『如意輪』各号で紹介しています。

拝島大師の環境生涯教育

豊かな自然と多様な、しかもこの地区固有の動植物が棲息する拝島大師は小学校の社会科教育において生態系の循環、生物多様を考える環境教育の場でもあり、中学・高校各生徒の生物・地学の理科学習や大学の学生・大学院生の理学部的調査研究の好個な素材になり、また社会人からシニアの人びとに古き良き時代の環境を体験する機会を与えます。

拝島大師の歴史文化遺産

文政2年落成の旧本堂ほか、大般若経六〇〇巻各巻納経者墨書、向拝高欄擬宝珠の奉納者刻印名、養蚕扁額など『昭島市史』にも紹介された昭島地域歴史文化の貴重な文化遺産です。

また大正二年の天然理心流心武館は多磨の剣法天然理心流関係の文化遺産ですが、それに続き一〇〇年後の平成23年度の二代目奉納額と毎年10月土曜日の奉納演武の継続は生きた地域文化遺産です。未来への発展の元気の素です。

拝島大師の七堂伽藍

本堂(中堂=金堂)、講堂(客殿)、塔(多宝塔)、食堂(庫裡)、経蔵、鐘楼、山門(文殊楼)は七堂ですが、特に本堂は比叡山根本中堂・旧大講堂を模し、文殊楼また比叡山根本中堂山門を勧請し、多宝塔また比叡山横川の如法塔である上に、大黒堂・弁天堂(八角円堂)という伝教大師や元三大師が信仰した神々を祀る比叡山伽藍の特色を十全に復元しており、この一大天台宗様式伽藍は今日では他に類がありません。

各建造物は和様・唐様(禅宗様)・天竺様(大仏様)の様式を忠実に踏まえて建築され、それらが本葺き・桟葺き両者とも相待つ瓦甍美を存分に発揮しています。

天然理心流/奉納試合

天然理心流心武館奉納演武 10月土曜日午後1時30分演武開始。なお、本年は特に真剣による据物斬りが挙行されます。また昨年に引き続き、北辰一刀流、双水執流、立身流、など他三流の賛助演武があります。総勢一〇〇名剣士集合。

東京大学民族音楽愛好会

恒例拝島大師音舞台・東京大学民族音楽愛好会「拝島アンデスの響き」
毎年5月5日午後2時より、総勢30名の大合奏、皆さん元気になれます。