アーカイブ

【漢字講座】第41 虫、蟲(むし)

今回の漢字は虫。秋の夜長に鳴く虫の声・音楽に耳を傾けましょう。
漢字の虫は漢字の虫扁です。本来の漢字は蟲です。そこで両方を取り上げます。まず虫は本来は日本に住む最も恐い毒蛇「まむし」のことで、まむしの形に象った漢字です。正確に言えば、まむしが寝ている姿です。中国では鱗のある動物を皆虫としました。後に虫扁の漢字を挙げますので考えて下さい。虫は通じて虺(まむし)に作ります。虫の本字は蟲というのは、実は誤りです。蟲は昆虫の総称ですので、こちらが分かり易い「むし」の漢字です。虫を「まむし」とすると、昆虫ではないので、蟲と虫は別字となります。ただ説明のため虫は「まむし」ではなく、昆虫ということで説明をし、虫の本字を蟲としておきます。蟲という漢字の解字をしますと、三つの虫を合わせて、有足の昆虫を汎称しました。三つはその種類、数の多さを表わします。「説文」によれば、足無きいもむしの類を豸とし、蟲は足が有る、有足の虫を表わし、蟲を双方の虫の意味としたというのです。蟲は足があるというより、六本の昆虫、八本の蜘蛛(クモ)、もっと多いムカデ・ゲジゲジ、ムカデの漢字は百足というのは面白いでしょう。でもいくら多足でも百本もムカデの足はありませんよ。百は多いという意味です。 続きを読む

【漢字講座】第40 寅・虎(とら)

今年の干支は壬寅、壬は「みずのえ」と読み、水性を示し、寅は恐い動物である虎です。水は生きとし生けるものすべての命の源でもありますが、時に台風・津波などで猛威を振るいます。一方、虎の黄色と黒の模様は注意と安全のマークです。寅は虎、この「とら」を漢字でなぜ虎と書くかを説明しましょう。 続きを読む

漢字講座・第38 西(さい・せい、にし)

現在、コロナウィルスによる新型肺炎大流行の拡大を抑えるために世界中で東西南北の人の移動が制限されています。逆に流行伝播は方角があるので自分の位置から方角を正しく考えることが大事になります。そこで方位を意味する東西南北の漢字を考えることにします。 続きを読む

漢字講座・第37 南(なん・みなみ)

現在、コロナウィルスによる新型肺炎大流行の拡大を抑えるために世界中で東西南北の人の移動が制限されています。逆に流行伝播は方角があるので自分の位置から方角を正しく考えることが大事になります。そこで方位を意味する東西南北の漢字を考えることにします。 続きを読む

【漢字講座】第34 梅(バイ・メ、うめ)

令和という年号は『万葉集』巻五の「梅の宴三二首」の序文から採ったということです。そこで梅の漢字を考えましょう。梅は音がバイ・メ、訓が「うめ」です。ただ、梅は六、七世紀頃、中国江南、呉の地方から渡来した植物、梅の呉音であるメの写音で、古くはムメと言ったようです。 続きを読む