秋は山が綺麗に見えます。紅葉があれば一段と美しくなります。今回は山の漢字を説明しましょう。
山の下の一は地上、また水平線です。そこから中央、左右の三山が飛び抜けて高く見えます。漢字を作った中国人が考える山は三峰なのです。
山は模様ともなり、それを着る第一は帝王の儀服になりました。日本に伝わった僧侶の袈裟模様に遠山があり、これは襖絵にもなります。
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アーカイブ
釈迦如来、お釈迦さまの話-その16-
釈迦像の作成問題 釈尊の像、すなわち釈迦如来像は彫刻や絵画が釈迦と釈迦の教え、仏教が広まったインド、アフガニスタン、中央アジア、中国、朝鮮、日本、さらにスリランカ、ミャンマ-、タイ、カンボジャ・ラオス・インドネシア・ベトナムなどに残されています。
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慈覚大師円仁讃仰「入唐求法巡礼行記」研究-その30-
○正月十八日、暁に薬粥①を供養し、斎時にはすなわち飯食を供した。百種、味を尽くす。視聴の男女、昼夜を論ぜず、会集多数なり。兼ねて堂頭②において、斎(食)を設け僧に供せり。夜に入り、さらに灯を点じて供養し、兼ねて梵讃③を以てす。
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古典会だより-お彼岸(ひがん)-
日本は春夏秋冬、四季の移り変わりに恵まれ、それぞれの季節のはじまり、真っ盛り、終わりを大切に考えてきました。小寒・大寒・節分・立春・雨水・啓蟄・春分・穀雨・立夏・芒種・入梅・夏至・小暑・大暑・立秋・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至などの言葉があります。各季節の順当なめぐりを願って、立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間は土用と言いますが、夏の土用が代表です。
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【漢字講座】暑(しょ・あつい・あつさ)
今回の漢字講座は今夏の猛暑に因み暑の漢字の意味を考えてみましょう。漢字が象形文字とすると、暑い・あつさは象形ではありませんが、上に日があり、その下の者とはいかにも今年の40度を超えた暑さの様子を示しています。ギラギラ照りつける暑さ、思い出すのもゾッとし、汗がたらたら出ます。それにこのネット更新の時期ではまだ十分に暑い。残暑が果てしなく続きます。『説文』による漢字の意味では「暑は熱なり」とあります。『説文段注』では、「暑と熱とは、渾(混)じて則ち一なり。故に許すに熱をもって暑に訓じせしむ」とあり、その『釈名』では「暑は煮るなり。熱の物を煮るがごときなり」とあります。また別の中国古代の漢字の解説書である『正字通』には「暑は、夏の日気の熱なり」とあります。暑はあついだけでなく、あつさともなります。
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釈迦如来、お釈迦さまの話-その15-
釈迦の生涯が信仰の対象に 釈尊は釈迦国の首都カピラ城から南方マガダ国との中間にあるクシナ―ラ―という地方都市で80歳の生涯を閉じました。釈尊が没すると、その遺体は荼毘(火葬)に付されて、その舎利は生前に釈尊と関係の深かった諸方の国王や種族の間で八等分され、各地で舎利塔を建てて祀られました。
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慈覚大師円仁讃仰「入唐求法巡礼行記」研究-その29-
○開成四年正月十七日、沈弁①が来て、遅発のことに助憂した②。そこで円仁は質問した。「殊(こと)に相公の牒③を蒙り、台州に往く④ことを得るや否や」と。沈弁書もて答え⑤て云う、「弁、相公に諮問すること、前後三、四度なり。諮もて説くに、本国⑥和尚の台州に往くに、一文牒を擬して、得るや否やを審らかにせざらんや」と。
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古典会だより-お盆さま-
最新の考古学情報文化庁編『発掘された日本列島 新発見考古速報 2018』によると、平成29年度は沖縄県石垣市の白保竿根田原洞窟遺跡から約2万4000~1万6000年前の化石人骨が多数出土し、旧石器時代の葬送の地という画期的な報告がなされ、活発な意見交換がなされたとか。また千葉県千葉市の特別史跡加曽利貝塚は縄文時代中期から晩期(約3000年前)にかけての竪穴住居建物や土坑が多数発見され、200体以上の埋葬された人骨が出土しており、貯蔵穴・埋葬遺構などを伴う集落遺跡でもあるとか。
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【漢字講座】塔(とう)
拝島大師では現在、本堂前大師さま御宝前に五重塔建立中です。なお、拝島大師では先に昭和58年(1983)、築山上に多宝塔を建立、大師の御本地如意輪観音さまを祀りもって拝島大師奥の院としています。多宝塔は二重塔、今度は五重の塔でこちらの方が皆様にはよく知られたた存在です。そこで今回の漢字講座は塔の漢字の説明をします。
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釈迦如来、お釈迦さまの話-その14-
釈迦入滅直後の仏弟子・教団の形成 釈尊は釈迦国の首都カピラ城から南方マガダ国との中間にあるクシナ―ラ―という地方都市で80歳の生涯を閉じました。釈尊が没すると、残された多くの弟子のうち、500人の最も優れた阿羅漢たちは、釈尊の教えが正しく伝えられるために、マガダ国王舎城外において、3カ月間一堂に会して、釈迦の教法としての「法」と「律」を結集編集会議を開きました。これが第1次の仏典結集です。
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