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釈迦如来、お釈迦さまの話-その1-

古典会は桜、漢字講座が花と続きましたので仏さん、仏像の話しはやはり花祭りと言えばお釈迦さま、釈迦如来の話しを始めましょう。何と言っても、お釈迦さまは仏教の開祖、話すことは八万四千もあります。まずお釈迦さまの誕生について述べましょう。これが花祭りに関係します。
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古典会だより-春の七草・詳解・芹(せり)-

tsubaki『枕草子』正月に。
○七日、雪まの若菜つみ、あをやかに、例はさしもさるもの目近かからぬ所に、もてさわぎたるこそをかしけれ
○七日の日の若菜を、六日、人の持て来、さわぎとり散らしなどするに
とあるように、正月七日の若菜つみは、野遊びと食べる楽しみを兼ねたもので、五節供の一つとされ、七日に七草つまり七種類の菜を粥にして食べ、春の祝い、福寿の願いとしました。ただし、明治時代以前は旧暦ですから、今の暦とではほぼ一カ月遅れの期日です。
△七草の名が特定し始めは室町時代ころからで、一条兼良の『年中行事秘抄』や『拾芥抄』などに書かれ、江戸時代には七草の節句で、「セリ、ナズナ、オギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロこれぞ七草」と定まりました。
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薬師如来、お薬師さんの話-その7-

拝島大師旧本堂・大黒堂奥に薬師如来・日光・月光両菩薩、十二神将が揃いました。薬師如来、お薬師さんについて、前号の続きを述べます。

○薬師如来の正式なお名前に薬師瑠璃光如来という呼び名が有ります。瑠璃光の瑠璃はガラスに似た宝石ですが、一説にはダイヤモンドだとも言います。瑠璃光は光の最上を言います。朝、東から昇る太陽の光、だから薬師の世界は東方瑠璃光世界と名づけられました。唐の時代の中国は西に波斯国のササン朝ペルシャ、イラン、更にハルシャ・バルダナ朝インドがありました。中国は東方の国でした。しかし、さらに東方海上に朝鮮新羅の国がありました。さらには日本国です。
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慈覚大師円仁讃仰「入唐求法巡礼行記」研究-その13-

○十月三日、晩がた請益・留学の両僧は、平橋館①に往く。大使・判官らの入京のために別(わかれ)を作した。長判官、すなわち長岑高名判官にあい諮って云うに、「両僧の情願の状を得て、将に京都(長安)に到って、聞奏し、早く符を得せしむる者なり」と。符とは円仁らが天台山に旅行する許可である。
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古典会だより-松-

003△松はマツ科の常緑喬木。葉は針状で、二本葉のアカマツ・クロマツが多いのですが、五本葉のゴヨウマツ五葉松、チョウセンマツ・ヒメコマツ・ハイマツ、さらに一本、三本のものやカラマツのように落葉種もあり、世界では百種を超えます。松まつの名は樹齢が長く、風雨に耐え、霜雪の時をよく過ごし、常緑の色を堅固に保つのを、褒めての美称とされます。 続きを読む

【漢字講座】猿(さる)

△本年の干支は丙申、申歳ですので動物の猿の漢字を説明します。

○猿という漢字は犭偏(獣偏けものへん)に袁です。犭は犬ですが、犬は犬(いぬ)の形を表した象形文字で、犬猿の仲と仲の悪い関係ですから、犬へんではなく、獣偏としたのでしょう。猿は象形ではありません。
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薬師如来、お薬師さんの話-その6-

拝島大師旧本堂・大黒堂奥に薬師如来・日光・月光両菩薩、十二神将が揃いました。薬師如来、お薬師さんについて、前号の続きを述べます。
○薬師如来の随身守護の十二神将の十二の干支のそれぞれが、実は仏・菩薩・明王が御正体であると説明しました。十二支の動物を象った干支守りの御守があります。本年の干支は申年さる年です。仏・菩薩・明王の御本地を言えば、大威徳明王です。 続きを読む